1989年JPS展・奨励賞受賞作品「自筆・鳥獣戯画（4枚組写真）」

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作品番号と作品名は、CHO-01トビウオ

自筆鳥獣戯画（トビウオ）

制作データ
撮影月日：1988年8月20日
撮影場所：鳥取県・泊村の脇浜海水浴場

トビウオだけの絵は、図鑑を参考にしてロケ前に描いておいて、背景はロケ現場の空と海の色を見ながら現地で描きました。

ロケ撮影終了後、撮影したフィルムに、ぼくの写真スタジオで自作のパターンを写し込んでから現像処理に出しました。

撮影当日は、夏休み中の土曜日で、海水浴場には多数の人がいましたが、レンズに写る場所にいた人は、一時的に他の場所に5分ほど移動して貰ったので、自分のイメージ通りの作品ができました。

撮影データ
カメラ：トヨビュー45G
レンズ：FUJINON SWD 90mm f5.6
フィルム：FUJICHROME RDP100

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作品番号と作品名は、CHO-02リス

自筆鳥獣戯画（リス）

制作データ
撮影月日：1988年8月21日
撮影場所：鳥取県側の大山国立公園内

樹上のリスの絵は、ぼくの想像で描いたものなので正確さはありません。
この作品が写真雑誌に発表された数ヶ月後に、ぼくの作品を模倣したテレビ・コマーシャルが流れました。テレビＣＭでは、スケッチがめくれて、舞い上がるのです。

ぼくもマグリットのアイディアを拝借しているので、文句を言える立場ではありません。
自分の作品が大手企業のテレビ・コマーシャルにマネされるということは、ぼくもありふれたカメラマンから、一人前の写真家として認められたわけなのでしょう。

撮影データ
カメラ：トヨビュー45G
レンズ：FUJINON W 150mm f5.6
フィルム：FUJICHROME RDP100

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作品番号と作品名は、CHO-03カワセミ

自筆鳥獣戯画（カワセミ）

制作データ
撮影月日：1988年8月22日
撮影場所：兵庫県の千種川上流

本当はカワセミが飛んでいそうな、もう少し流れの緩やかな河川の中流か、木々に囲まれた小さな湖の岸辺で撮りたかったのですが、適当な場所を探すのに時間が掛かって日が暮れそうになってしまいました。
絵の中に背景を描き込んでいないのは、背景を描き込む時間が足りなかったからです。

この絵は、両翼を広げたカワセミのイメージが必要だったので、カワセミの写真集や図鑑を買い、それを参考にして精密なスケッチを描きました。背景を描かなかった方が、結果的に良かったようです。

撮影データ
カメラ：トヨビュー45G
レンズ：FUJINON W 150mm f5.6
フィルム：FUJICHROME RDP100

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作品番号と作品名は、CHO-04フクロウ

自筆鳥獣戯画（フクロウ）

制作データ
撮影月日：1988年8月21日
撮影場所：島根県側の大山国立公園内

ぼくは大山国立公園が好きなので、何度も撮影に来ています。
闇夜に飛翔するフクロウの絵は想像で描き、「シマフクロウ」の写真集などを参考にスケッチしています。

島根県には、シマフクロウは棲息していませんが、夜中にこういう場所から大きなフクロウが飛び出したら迫力があるだろうなぁと思って作品にしました。

ぼくが宝物にしていた絵でしたが、2001年2月28日の事務所の引っ越しの時に大事な原画を置き忘れて、気が付いたときは、廃品回収業者が引き取った後でした。
運が良ければ、誰かがこの絵を大切に保管してくれているかも知れませんね。

撮影データ
カメラ：トヨビュー45G
レンズ：FUJINON W 210mm f5.6
フィルム：FUJICHROME RDP100

「コマーシャルフォト」を発行する玄光社さんがぼくの写真に注目して姉妹誌に掲載して頂いた。

写真の雑誌は「フォトテクニック」の1989年7・8月号です。
意欲的な作品を発表すれば、思い掛けないところから、電話が掛かってくるものですよ。写真雑誌から写真掲載の許諾と記事を依頼されて原稿料を頂いたのは、この時が初めてでした。

1987年JPS展・奨励賞受賞作品「今年もまた絵物語」

「今年もまた絵物語」

制作データ
撮影月日：1987年2月19日
撮影場所：マキシム フォトのスタジオ

この作品は、日本写真家協会が主催するJPS展用に出品するために制作した写真です。
ぼくのような広告写真のカメラマンは、権威のある富士フォトサロンでの個展開催をスムースに行うためには、メジャーな写真コンテストで入賞することが重要だったのです。

だから、応募締め切りの直前に制作して、出来立ての作品を事務局へ送ったら、4月20日に奨励賞受賞のハガキが届きました。とにかく始めて応募して、いきなり受賞したのだから幸運でしたね。

この受賞で富士フォトサロンでの個展開催が確実なものになったように思います。
ぼくはこの時、四十を少し過ぎており、人から頼まれて撮る写真だけではなく、ぼくの撮りたい写真で個展をしたいと思っていましたが、「今年もまた絵物語」とは、毎年のように個展をしたいという夢が、なかなか実現しない苛立ちから出たタイトルなのです。
この作品が受賞したことによって、今までの絵物語（夢物語）は現実のものになったのです。

撮影データ
カメラ：トヨビュー45G
レンズ：FUJINON-W 210mm f5.6
フィルム：Kodak EKTACHROME EPY