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2006年3月に買った、お買い得でタフなフルサイズデジタル一眼レフ

Canon EOS5D


EOS DIGITALを使う前に愛用していたデジタル一眼レフは、Nikon F80のボディに、富士フイルムさんが開発したイメージセンサー「スーパー CCDハニカム」を搭載した、FUJI FinePix S2ProとS3Proだったのですが、富士フィルムさんからは35mm判フルサイズの「スーパー CCDハニカム」搭載のS6Proは、遂に発表されませんでした。

1000万画素を超える35mm判フルサイズデジタルは、キャノンさんが先行しています。Nikon FやCanon newF-1の光学ビューファインダーを覗いた時のように、フルサイズデジタルが早く欲しい!
そして、2006年3月になって、ぼくもようやくフルサイズデジタルのEOS5DとEOS-1Ds mark2を同時にゲットすることにしました。EFレンズを持っていなかったので、プロユーザには定評のある、EF24-70mm f2.8L USMレンズとEF70-200mm f2.8L IS USMレンズも購入しました。
カメラの操作は、個人的にはEOS 5Dの方がEOS-1Ds mark2よりも使い易く、すぐに5Dに慣れました。

EOS 5D(4368×2912ピクセルの1271万画素)に装着した、標準ズームのEF24-70mm f2.8L USMレンズと、望遠ズームのEF70-200mm f2.8L IS USMレンズを使ってみますと、2本とも写りはシャープで、発色も美しいし、f2.8〜f4ぐらいの大絞りで撮ると、ピントの手前や背景のボケもきれいなので満足のいくレンズです。

敢えて注文付けるなら、標準ズームのEF24-70mm f2.8L USMレンズにIS(手ブレ防止機能)が欲しいところ。望遠ズームのEF70-200mm f2.8L IS USMレンズの場合は、もう少し軽くなれば・・・。
この2本は最近マイナーチェンジが行われて、EF24-70mm f2.8L USM II、EF70-200mm f2.8L IS USM IIに品名が変わっています。

とくに、この2本は、EOS-1Ds mark2を使ってRAWデータで撮れば、5Dよりも発色のディティールが細かく、A3プリントに伸ばした時は、階調が滑らかで被写体の描写に質感があってきれいです。
WEBに掲載する画像は、低解像度に圧縮しますので、APS-CサイズのEOS KISSとEF-Sレンズで充分なのですが、撮影現場でプロデューサーやディレクターさんと一緒に仕事をするプロとして、一人前に撮影料を頂くには、EOS 5D以上のカメラやLタイプレンズを使わないと・・・。昨今のカメラマンは、使用する撮影機材に見栄も要りますね。
EOS 5Dは、2006年の那智の火祭り、鞍馬の火祭、唐津くんち、平野郷夏祭りの取材で炎と雨に打たれて、フラッシュの580EXと共に動作が不安定になり、2008年11月29日から新発売されたEOS 5D mark2に買い換えました。EOS5用の電池が共用出来ないので残念です。


EOS5Dと標準ズームのEF24-70mm f/2.8Lの作例写真


関西方面でも「ひまわり畑」の名所があって、2007年7月24日に愛車をドライブして、兵庫県佐用郡佐用町(さよちょう)の南光地区のひまわり畑に取材に行ってきました。
現地に着いた時は朝の8時前で、花がでかくて重いひまわりは、全部がお辞儀していましたが、10時頃になって日差しが強くなる太陽の方向に頭を上に向けました。おもしろい花ですね。

サンブル写真は、画面下方と右半分に画像があって、4分の1にトリミングした画像(1271万画素÷4=317万画素)ですが、充分な画質です。標準ズームのEF24-70mm f2.8L USMレンズは、EF24-105mm f4L USMよりも発色がきれいで、ボケ味も良いレンズです。
プロやハイアマチュアに人気のあるレンズだということが分かりますね。

カメラ:Canon EOS5D
レンズ:EF24-70mm f2.8L USM (焦点距離:42mmで使用)
露出:シャッタースピード優先AE
撮影年月日:2007年7月24日
撮影:尾林 正利


Canon EOS5Dと望遠ズームEF70-200mm f/2.8L IS USMの作例写真1


上の写真は、スペインのアンダルシア地方で撮ったのではなく、伊勢志摩にあるテーマパークの「スペイン村(パルケ・エスパーニャ)」で取材したものです。
望遠ズームのEF70-200mm f2.8L IS USMは手持ち撮影するときは、女性カメラマンや高齢者カメラマンにはチョット重いですが、描写力は抜群です。ピントのシャープさと背景のボケ味が実に素晴らしい。

カメラ:Canon EOS5D
レンズ:EF70-200mm f2.8L USM (焦点距離:185mmで使用)
露出:シャッタースピード優先AE
撮影年月日:2006年4月25日
撮影:尾林 正利


Canon EOS5Dと望遠ズームEF70-200mm f/2.8L IS USMの作例写真2/p>

上の写真は、パルケ・エスパーニャでアトラクションのダンスをアップで撮ったものです。
EOS 5Dは、ハイアマチュアを対象として企画されたデジタル一眼レフカメラで、プロ機としても充分なポテンシャルを持っています。
キャノンさんは、中級機にプロ機の味付けをし、カメラ好きな日本人のハートをくすぐるマーケティングがお上手ですね。
EOS 5Dの画像解像度はLargeで4368×2912ピクセル=1271万画素(36.4MB)の画質を持っています。作例写真は、ノートリミングで700×467ピクセルに画像を圧縮していますが、WEB用に画質を落としても、オリジナルの画質が良いのできれいです。

カメラ:Canon EOS5D
レンズ:EF70-200mm f2.8L USM (焦点距離:185mmで使用)
露出:シャッタースピード優先AE
撮影年月日:2006年4月25日
撮影:尾林 正利


Canon EOS5Dと望遠ズームEF70-200mm f/2.8L IS USMの作例写真3

上の写真もパルケ・エスパーニャのアトラクションを5Dで撮ったものです。
このような赤い被写体は、EOS-1Ds mark2かEOS-1Ds mark3で撮った方が赤の発色がもっとリアルに再現されます。パソコンモニターでは、大差ないのですが、7〜8色インク搭載の写真画質で出力できるインクジェット・プリンターでプリントすれば、差に気付きます。
EOS 5DとEOS-1Ds mark2とは、画質がどう違うのか?解像度の差もありますが、個人的に分かったのは、それは白・黒・赤の発色の差でした。
カメラの性能は、やはり、マルチCPU搭載のEOS-1Ds mark2の方がUSM付きレンズのオートフォーカスが素早く、連写性能も高いです。プロカメラマンが一番に重視する、シャッターボタンを押す人差し指の感触は、やはり、EOS-1D系には敵いませんね。5D系は、5D mark2も含め、シャッターボタンに微妙な引っ掛かり感があって、シャッターが切れるまで0.5秒ぐらいのタイムラグがあります。
でも、ハイエンドモデルの凡そ3分の1の価格で、5D系はプロ機並の描写をするのですから、お買い得なカメラです。

カメラ:Canon EOS5D
レンズ:EF70-200mm f2.8L USM (焦点距離:185mmで使用)
露出:シャッタースピード優先AE
撮影年月日:2006年4月25日
撮影:尾林 正利


わが愛機 Vol.4 Canon EOS 5Dとプロ定番ズームレンズの購入使用リポート

Canon EF24-70mm f/2.8L USM
Canon EF70-200mm f/2.8L IS USM

2005年の4月に、CanonさんとNikonさんのそれぞれのショウルームで EOS-1Ds Mark2(イオス ワンディーエス・マーク ツー)とNikon D2Xをお借りして、現場で撮らせて頂いたサンプル写真を掲載したが、丸一年経って、ぼく自身が2006年に買うデジタル一眼レフをどれにするかについて、ついに結論を出す時がやってきました。

個人的には、カメラ好きな人には、それぞれの好みや考え方にこだわりがあり、自分が好きな使いやすいカメラを選べば良いと思っています。
カメラを仕事で使うとなれば、機材選びにはシビアにならざるを得ません。決して安いものではないからです。
これから先も、コマーシャルフォトとか写真取材の仕事を続けたいと考えておられる方は、やはり、デジタルカメラで撮った写真を最新のパワーのあるパソコンを使って画像処理のスキルを磨くことと、銀塩に固執せず、デジタル撮影も抵抗感なく自在にこなせる「今風のプロ」として、デジタル時代に相応しい機材の装備が必要になってくると思います。

最新のパワーのあるパソコンと言ったのは、2000万〜4000万画素クラスのファイル容量が大きい画像処理を連続してテキパキと行えるグラフィック能力がある機種・・・例えば、64ビットCPUを複数搭載したワークステーション(MacProなど)などを指します。デジタルカメラの画像ファイルを保存する内蔵ハードディスクは、最低でも容量が1テラバイト(1000ギガバイト)ぐらいのものが必要です。外付けのハードディスクは2テラバイトが必要になるでしょう。

コダックさんや富士フイルムさんが、映画や写真のデジタル化が進んで、フィルムの生産を減産している厳しい世の中にあって、デジタル嫌いの銀塩写真至上主義を唱える写真家もいますが、21世紀に於いて、19世紀半ばにダゲールが発明した銀板写真の写真技術で生活していける人はいないと思います。職業写真家のわれわれは、自分を取り巻く進んだ科学技術を享受すればいいのです。

昨今における「プロとして相応しい機材」とは、カメラ・レンズに留まらず、画像処理用の複数のパソコンやソフトウェア、そして写真画質のプリンターも、カメラ性能に合ったものをバランスよく装備しなければならないので、ゼロからのスタートなら、小型乗用車を買うぐらいの予算を見積もっておく必要がありますね。しかし、零細な画像処理のプロの現場では、ファミリーユースのチープなデジタルカメラが活躍していて、型遅れのパソコンで画像処理しているのが実情です。

一点豪華主義で、カメラだけがいくら性能が良くても、ただ写すだけの装備だけでは、自分のイメージにあった写真をものにすることは難しいでしょうね。
こういうことを考えると、今の写真のカメラマンって、写真の急速なデジタル化によって、SOHOの事業規模では、年々儲かるビジネスではなくなってきたような気がします。
デジタルカメラやパソコン、ソフトウェアや周辺機器の賞味期限は6年ほどしかない・・・5年も経つと性能が陳腐化し、古くなった機材で仕事していると、時代のニーズを後方から追い掛ける状況になってしまい、商機のチャンスを逃してしまいます。

ということで、2006年3月に、Canonさんの35ミリ判フルサイズ・デジタル一眼レフの二機種・EOS-1DsMark2(イメージセンサの画素数は1670万画素)とEOS 5D(イオス ファイブ ディー:1271万画素)を買うことにしました。個人的には、写真がA3ノビまで伸びたら充分です。
FUJI FinePix S2ProとFUJI FinePix S3Proを仕事に使っていた時は、画像処理にはPowerMac G4のパワーとMac OS9.2で充分だったのですが、EOS DIGITALの画像処理用に、PowerMacG5 2GHz DualとCinema HD Display23型を同時に買いました。Adobe PhotoshopとAdobe IllustratorもCS2にバージョンアップしました。2006年に新品で買ったCinema HD Display23型の寿命が意外と短く、3年しか持たず、現在はナナオ製の液晶ディスプレーに換えています。

EOS DIGITALにした理由は、2006年時点で、NikonさんやFUJIさんから35ミリ判フルサイズのデジタル一眼レフを発売するのを何時までも辛抱強く待っておられないからです。(この記事の初稿を書いた後の2008年12月に、Nikonさんから35mm判のフルサイズデジタル、FXフォーマットのNikon D3xが販売されました。因みに2013年12月では、NikonD4, NikonDf, NikonD800, NikonD610の4機種が FXフォーマットで、Nikonさんは、巻き返しに本気になっています。)
なお、デジカメで撮った写真をパソコン無しでプリンターに繋いで、ハガキ大やサービス判で出力するような方は、35ミリ判フルサイズのEOS5DやEOS-1Ds Mark2のような高級機や画像処理パソコンのPowerMacG5(2013年現在は、MacProというワークステーション)は必要ないと思います。ホビーユース、ファミリーユースのEOS DIGITALで十分でしょう。

EOS DIGITALを買ってしばらくの内は、EOS5D(以下5Dと記述)の方は、EOS-1Ds MarkII(以下1Ds Mark2と記述)のサブ機という扱いにしていましたが、とんでもない。ぼくの昨今の仕事でもある、写真取材のメインカメラは、5Dの方なのです。カメラの初期設定やピクチャースタイル設定などの操作は、EOS5Dの方がプログラムのディレクトリがシンプルになっていて、ぼくのような中高年者にも憶えやすく、カメラの使い勝手は1Ds mark2よりも5Dの方が優れていると思いました。

それに5Dのボディは、フルサイズ機としては810g(電池なし)で軽い。専用電池のBP-511A(EOS5Dmark2と互換性なし)も小さくて軽いです。コンビニで入手できる単三アルカリ電池(6本)が使えるオプションのバッテリーグリップを付ければ嵩張って重くなります。バッテリーグリップには縦位置撮影用のシャッターボタンとメイン電子ダイアルも付いているので、縦位置で撮影することが多いカメラマンには利用価値はあるでしょうが、通常はコンパクトな5Dの長所を生かしたほうが賢明だと思います。

従って、手持ち撮影の写真取材の時は5Dをメインに愛用しております。つまり、5Dと1Ds mark2の両機を単純に価格面だけで比較してメインとかサブ機と決めつけるのは適切ではないということが使ってみてから判ってきたのです。キャノンさんは5Dを、ハイアマチュア用カメラに位置づけておられますが、5Dもプロ機として、十分な戦力になるカメラだと認識させられました。

EOS-1Ds mark2は、営業写真館やコマーシャルフォトのスタジオ撮影用に開発されたカメラなので、ちょっと大層すぎて、気軽に写真を撮りたくなるようなカメラではないです。
EOS-1D系を持つと「今から撮るぞ!」という気合いが要りますね。
しかし、5Dと1Ds Mark2を比較してみますと、1Ds Mark2の方は、画像処理用とAF駆動用に別々のCPUを搭載し、45点AFセンサを搭載した1DsMark2のAF合焦スピード(AFエリア自動選択モード)は、9点AFエリア自動選択時の5Dよりも素早く感じられ、望遠レンズを使う時のAF撮影では、1DsMark2のアドバンテージは、かなり高くなります。また、シャッターを切った時の感触や音質も1DsMark2の方が勝っています。やはり、キャノンのフラッグシップ機と比較すると、性能に差が出るのは仕方がないでしょう。

5Dの場合、カメラ背後から見て左上面に付いているモードダイアルは、ぼくが愛用していたNikon系のFUJI FinePix S3Proなどと同様のデザインと機能なので、Nikon系のデジタル一眼レフから買い替えたユーザーにとっては、ダイアル式操作の方が直感的で馴染みやすいです。

未来志向に精錬されたデザインのEOS-1Ds mark2(EOS-1系)には、カメラマンが長年親しんだクラシックなダイアルをカメラ軍艦部(上面)から廃し、代わりに三つのモードセレクターボタンで撮影モードなどを設定するので、咄嗟の場合は初歩的なISO感度の切替の方法をど忘れして、「どない、するんやったかいな?」とテンパって(うろたえて)しまいます。
やはり、カメラはスマートなボタン切替式より、伝統的な回転ダイアルやレバー切替式の方が視覚的に馴染みやすく安心できますね。

5Dを買って、凡そ1カ月後の 2006年4月25日に、伊勢志摩半島の伊勢市磯部町にある近鉄のアミューズメントパーク「パルケエスパーニャで5Dのテスト撮影をすることにしました。
2006年は還暦を超えていましたので、近鉄難波駅〜志摩磯部駅間の往復乗車券と往復特急券、磯部〜パルケエスパーニャのシャトルバス乗車券、パルケエスパーニャの入園料込みで7000円という「まわりゃんせ」という、高齢者割引の企画乗車券を買って行くことにしました。

大阪市内から愛車でパルケまで往復すれば、高速代やガソリン代、パルケの入園料を入れると7000円で済まないでしょうね。だから「伊勢志摩ライナー」に乗っていきました。2013年3月のダイヤ改正から近鉄観光特急の「しまかぜ」も、水曜を除く毎日1往復運転しています。松坂牛の焼き肉弁当を食べたいですね。

旅行当日は、大阪ではどんより曇っていたのですが、志摩磯部駅の上空は美しい青空がスカッと広がっていました。早速、パレードにはフラメンコの衣裳とマタドール(徒歩闘牛士)の衣裳を着たスペイン人の男女が、数台のフロートを先導しているところをスナップしました。テストに持っていった2本のズームはf2.8の明るさなので、AF合焦スピードが速くて正確で、帰宅してからPowerMacG5に画像を転送すると、発色がキレイで、とくに望遠ズームのEF70-200 f2.8L IS USMの描写力は、素晴らしくて驚きましたね。このレンズがもう少し軽ければ、何処へでも持っていきたのですが。このページにサンプル画像を貼っておきました。WEB用に圧縮してもキレイです。

ぼくの5Dは、その後、那智の火祭りの取材、唐津くんちの取材、鞍馬の火祭の取材、平野郷夏祭りの取材が、いずれも撮影途中で俄雨に見舞われる撮影になり、一応雨に濡れない対策もしたのですが、迫力のある写真を撮るのを優先したために、5Dは、松明の高熱や水しぶきを浴び、スピードライトの580EXと共に調子がへんになり、5D後継機の、EOS 5D MarkIIが新発売されてから入れ替えました。

2006年4月29日初稿、更新2014年2月23日 尾林 正利

 
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